古い人形の意味ですが、一般的には、19世紀後半に、その黄金期を迎えたビスクドールを指します。特に、ジュモー、ブリューなど天才的人形師達の作品はその芸術性のゆえに現在では大変な希少価値を持っています。また、当時の服装を研究する上でも貴重な学術的遺産でもあります。
このビスクドールは、頭部が磁器で作られています。またガラスで作られた目はことに精巧で現在ではその技法は失われてしまいました。体の部分は、紙やオガクズをニカワで固めたものや、皮を使って作られたものなどがあります。関節部分も可動式になっていて人間のように動きます。また、なかには日本のからくり人形のように動くものも作られています。
この形式で作られた人形は、1930年頃にセルロイドの人形が大量生産されるようになり姿を消しました。
当館の人形は直接にパリに買い求めたものです。国内ではほとんど見るこのできない作品を数多く展示しています。
少なくともアンティークドールに興味のおありの方なら一度は心にとめられた覚えがおありでしょう。
ジュモーの作品群は、1845年にピエール・ジュモーの創設した工房(ラ・メゾン・ジュモー)で作り出されました。共通して大きな瞳や濃い眉、そしてふくよかな頬であるという特徴があります。この工房は息子のエミールに引き継がれ1899年まで数多くの名品を生み出しました。ピエールの人形には静かさや神秘さが漂い、エミールの人形にはその反対ににぎやかさや明るさがあると言われています。
ブリュー(フランス)1866〜1899
人形作家の中では有名であったようで、ビスクドールの王様とも呼ばれ主に貴族向けの作品を製作しました。彼の作品は少なく、収集家の間では高額な値で取引きされています。きりっとした表情や品の良い凝った衣装そしてしっかりとした作りがその特徴とされています。
ゴーチェ(フランス)1860〜1916
神秘的な瞳を持ち、大変美しい顔立ちをした作品を製作しました。彼の作品は主に部屋を飾る装飾品の一つとして完成された美しさや華やかさを備えています。